座間事件に見る警察による行方不明者捜索の現状と、探偵による行方不明者捜索の重要性

座間事件に見る警察による行方不明者捜索の現状と、探偵による行方不明者捜索の重要性

つい先日、神奈川県座間市のアパートの一室で、若い女性8人と男性1人の計9人とみられる頭部と大量の骨が見つかるという、大変痛ましい事件が起きました。 報道によると、容疑者の男性は、自殺志願を持つ女性たちとSNSを利用してコンタクトを取り、僅かな期間に9名の殺害を行ったものとみられています。

警察は9名の被害者全員の行方不明者届を事前に受理しており、発見に向けた捜索活動を行っていたと聞きます。 しかし、結果として事件を未然に防ぐことはできませんでした。

本サイトでは主に浮気調査や不倫調査を扱っていますが、探偵事務所や興信所が扱う業務は浮気調査ばかりではありません。 ほとんどの探偵事務所は人探しも請け負っていますし、家出人や行方不明者の捜索に力を入れている探偵事務所や興信所も数多く存在します。

警察による行方不明者捜索活動とは…

まず、警察による行方不明者の捜索活動とはどのようなものか、 簡単にお話したいと思います。

警察は行方不明者届(一般に『捜索願』と呼ばれるもの)を受理すると、 『特異行方不明者』に当たる事案か否かの判定を行います。

特異行方不明者と判定される条件

  • 殺人、誘拐等の犯罪により、その生命又は身体に危険が生じているおそれがある者
  • 少年の福祉を害する犯罪の被害にあうおそれがある者
  • 行方不明となる直前の行動その他の事情に照らして、水難、交通事故その他の生命にかかわる事故に遭遇しているおそれがある者
  • 遺書があること、平素の言動その他の事情に照らして、自殺のおそれがある者
  • 精神障害の状態にあること、危険物を携帯していることその他の事情に照らして、自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがある者
  • 病人、高齢者、年少者その他の者であって、自救能力がないことにより、その生命又は身体に危険が生じるおそれがあるもの

上記の『行方不明者発見活動に関する規則(平成二十一年十二月十一日国家公安委員会規則第十三号)第2条2項』に該当すると判断された場合は、 『特異行方不明者』として扱われ、これに該当しない場合は『一般家出人』として扱われる事になります。

『特異行方不明者』と『一般家出人』で何が違うかというと、捜索活動の内容が全く異なります。

一般家出人の捜索活動

『一般家出人』として扱われることになった場合、おおよそ以下のような捜索活動が行われます。

  • 日々のパトロールや職務質問、少年補導、交通取締りや他事件の捜査などの際に行方不明者の発見に向けた気配りを行うこと
  • 警察署の掲示板や警察庁・都道府県警察のホームページなどに行方不明者情報を公表し、市民に対する注意喚起と情報提供の要請
  • 身元が明らかでない「迷い人」(認知症老人など)を発見した際の行方不明者との照合
  • 警察が把握している身元不明死体と行方不明者との照合
  • 他県の県警、他の警察署などに対する行方不明者の問い合わせ

特異行方不明者の捜索活動

一方で、『特異行方不明者』として扱われることになった場合、一般家出人の捜索活動に加えて以下のような捜索活動が行われます。 『特異行方不明者』の捜索活動には、警察ドラマでやっているような、警察犬による捜索や警察官による立ち回り先の聞き込み調査、DNA鑑定等の一歩踏み込んだ捜索が含まれます。

  • 積極的な情報の収集、警察犬をはじめとした鑑識課による探索、家族との頻繁な連絡と情報共有
  • 消防団や山岳会による広範囲の山林探索など、地方公共団体や関係機関への協力要請
  • 友人宅、歓楽街など立ち回る可能性がある関係先への協力要請や、見込地域周辺の探索や、他県の県警への手配
  • 毛根や皮膚、歯ブラシなど本人や実親、実子らのDNA型資料の受領、警察が管理している変死者などのDNA型記録と照合

これを見て、あなたはどのような印象を受けたでしょうか? 『一般家出人』は、誤解を恐れずに言うと、積極的に探すというよりも、日々のパトロールや、 交通取締りや他事件の捜査などの際に行方不明者の手がかりを掴むという、いわば受け身の捜索活動という印象を受けますよね。

それに比べて、『特異行方不明者』は積極的に捜索を行ってくれるという印象を受けると思います。

それでは、行方不明者届が出された行方不明者はどれくらいの割合で『特異行方不明者』と扱われるかご存知ですか? ここ何年かの判定の結果を見ると、6割前後が特異行方不明者と判定されています。逆に言うと、4割は凶悪犯被害や自殺企図の可能性が薄いと判断され、『一般家出人』として扱われているのです。

警察を擁護する訳ではありませんが、行方不明者届が出された行方不明者全員を『特異行方不明者』として扱っては到底人員が足りない為、 事前にこのような判定を行って、凶悪犯被害者や自殺企図者に当たると思われる行方不明者を優先しているという事情があります。 警察官の人数が限られている以上、ある程度はしょうがない事です。

一方で、もしあなたが家族の失踪などで捜索願を提出する立場であれば、ぜひ『特異行方不明者』として扱って欲しいと思うでしょう。

座間事件は『特異行方不明者』として捜査が行われていた?

座間事件の捜索は、『特異行方不明者』と『一般家出人』どっちだった?そしてその判断基準は…

それでは、座間事件で提出されていた9名の行方不明者届は、どのように判定されていたのでしょうか?

座間事件では、被害者9名のうち6名については警察も特異行方不明者と判定して捜索活動を行っていたようです。 逆に言うと、3名の行方不明者は『一般家出人』として捜索活動が行われていた可能性があります。

ここで問題点が二点浮かびます。

まず、警察は『特異行方不明者』として捜索を行っていたにも関わらず、行方を発見できず、事件を防ぐことができなかったという点です。

日本の警察は大変優秀な組織ですが、日々発生する大小様々な事件を解決しなければならず、指揮命令系統を無視した調査は行えません。 これは、大きな組織であるが故の制約と言っても良いでしょう。

これは『特異行方不明者』の捜索であっても同様です。 家族がいくら心配しても、優先度を上げて捜索をして欲しくても、駐在所の警察官に訴えても、大きな組織として動く以上、初動の速さや人員には限界があるのです。

二点目の問題点は、3名が『一般家出人』として捜索活動が行われていた可能性があるという点です。 おそらくこの3名の方は、失踪の時点でもたらされた情報からこのように判断せざるを得なかった可能性はありますが、 結果として判断のミスであったという点は大きな問題であると思います。

警察による捜査と探偵による捜索の併用

このように、警察による行方不明者の捜索は、残念ながら完全ではありません。

実際には殺人事件に巻き込まれていたにも関わらず、『一般家出人』と判定されてしまったり、 『特異行方不明者』として捜索を行っていたにも関わらず、事件を防ぐことができなかったり、今回の事件だけでもいくつかの問題点が浮き彫りになります。

こういった事情を反映してか、近年探偵による捜索のニーズが急上昇しています。 これを裏付けるデータとして、ある大手探偵事務所の人探しの依頼件数の推移件数の資料が手元にあります。

これによると、この大手探偵事務所に人探しを依頼された方は、2016年7月が105件に対して、2017年7月は190件と前年の同月と比較して2倍近い伸びを示しています。 特に未成年者については、2016年7月が14件に対して、2017年7月は42件と、実に3倍以上の問い合わせがありました。

もちろん探偵に人探しを依頼する人のほとんどは、警察へも捜索願を出している方と思われます。 警察は警察できちんと捜索をしてくれますので、警察からの連絡を待つという方もいらっしゃいますが、 他に何かできることはと考えると、セカンドオピニオンとしての探偵の重要性が増しているという背景が伺えます。

行方不明者の捜索は初動が鍵です

『平成28年における行方不明者の状況』という警察庁生活安全局生活安全企画課がまとめた資料によると、 平成28年に届出を受理した行方不明者は84,850人、このうち所在が確認された行方不明者83,865人です。(確認をした年次以前に受理した届出分を含む)

この『所在が確認された行方不明者』と『行方不明者届受理から所在確認までの期間』を注意深く観察すると、 行方不明者届受理から所在確認(発見)までの期間に一定の傾向がある事が見て取れます。

当日 ~7日 ~14日 ~1ヶ月
発見 16,867
48.74%
11,780
43.33%
1,082
33.68%
1,114
38.28%
死亡確認 805
2.33%
1,657
6.10%
292
9.09%
249
8.56%
帰宅等確認 15,951
46.10%
12,694
46.71%
1,619
50.39%
1,286
44.19%
その他 980
2.83%
1,046
3.85%
220
6.85%
261
8.97%

引用:警察庁生活安全局生活安全企画課『平成28年における行方不明者の状況』

当日に所在が確認できた行方不明者のうち、死亡確認(つまり所在確認時に死亡していた人)の割合は、おおよそ2.33%です。つまり100人に2人は死亡確認だったことがわかります。

しかし、2~7日になると死亡確認の比率が2倍以上に跳ね上がり、おおよそ6.10%となります。つまり100人に6人は死亡確認です。 8~14日ではさらにこの比率が9.09%まで上がり、100人に9人が所在確認時に死亡していたことになります。

その後、15日~1ヶ月では8.56%と少し下がり、以後1ヵ月~3ヵ月が7.15%、3ヵ月~6ヵ月が5.55%、6ヵ月~1年が3.46%と死亡確認の比率は徐々に下がり続けます。

この数字は期間中に「所在を確認できた」人数の為、実際に亡くなった期間と必ずしも一致するものではありませんが、 いずれにしても初動、特に2日目~14日目の期間が最重要という事は言えると思います。

なお、死亡確認には自殺も含まれています。 失踪者が自殺を考えて失踪している場合、初期段階では当てもなく死に場所を探して彷徨い、何日か彷徨った挙句に自殺を遂げるケースが多い為、 自殺を目的に失踪した行方不明者を生存状態で発見する場合でも、初動でどこまで足取りを追えるかが重要になってきます。

更に、事件の場合でも自殺の場合でも、初期の時点ではあまり遠くに行っていないことが多く、目撃者の記憶にも鮮明に残っている為、調査を行えば発見できる可能性が高くなります。

こういった様々な面から、失踪者の捜索は初動が最重要と言えるでしょう。

探偵に人探しを依頼した場合の料金は?

探偵は家出人、行方不明者の捜索を依頼した場合、どの程度の料金がかかるかご存知ですか?

では、探偵に人探しを依頼した場合に料金はどの程度かかるのでしょうか?

探偵に人探しを依頼した場合ですが、多くの探偵事務所は浮気調査と同じ料金が適用されます。 つまり、探偵一名一時間あたり7,000円~12,000円くらいが相場です。

この料金が高いと思われるか安いと思われるかは依頼される方の感覚や経済状況によって様々だと思いますが、 私の感覚としては、もし自分の子供が失踪したら依頼すると思います。

なお、探偵に人探しを依頼した場合の料金や捜索の内容についてはこちらのページにも詳しく書いていますので、併せて参考にして頂ければと思います。 探偵による家出人の捜索とは!?警察による捜索との違いや、調査費用等を徹底解説!

さいごに

行方不明者の捜索は、何よりも初動の捜索が重要な鍵となります。 少なくとも警察への捜索願の届け出は、可能な限り早く行うよう心掛けてください。

もし無事に自分の足で帰ってきたら、警察による捜索は無駄になってしまいますが、この際そこは考えなくていいと思います。 とにかくできるだけ早く警察に相談することをおすすめします。

また、失踪の前後に友人関係の変化やいじめの兆し、ストーカー被害など特異な事象が見られた場合は、警察にしっかりと伝えるようにしましょう。 こういった情報により、『特異行方不明者』と判定される可能性が高くなります。

まずは最優先で警察に届け出を行い、それでも心配な場合は探偵への依頼を検討すると良いでしょう。

探偵による捜索はそれなりに高額な費用がかかりますので、まずは1~2日の期間で友人関係や出入りしそうな場所を優先して捜索し、 その調査結果をもとに次の行動を決めるのが良いと思います。

そして、これは最も大切なことですが、行方不明者が無事戻ってきたら『なぜ行方をくらましたのか』の根本的な理由や原因を必ず突き止めて、話し合いや対策を行ってください。

一度家出した人、特にそれが学生の場合は、根本的な解決ができていないと高い確率で再び家出をします。 再び行方不明者にならないよう、心身のケアに最大限気を配ってあげてください。

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最終更新日:2018/05/09

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