探偵事務所に就職するためには?探偵を志すあなたに知って欲しい探偵という職業の内情と就職事情

探偵事務所に就職を考えている方に知って欲しい、職業としての探偵について。

みなさんは探偵といえば、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

多くの方が、探偵物語の松田優作のような『黒のスーツでべスパに乗る男臭い男性』、 名探偵コナンの工藤真一や毛利小五郎のような『証拠を手掛かりとして犯人のトリックを暴き、事件の謎に迫る』といった探偵像を想像されるのではないかと思います。

そんなカッコいいイメージの強い『探偵』という職業に就きたいという人も多いのではないかと思いますが、 実際のところ、探偵とはどういう職業で、探偵事務所はどのような職場なのか、過去に探偵事務所に勤務していた経験から、お話ししてみたいと思います。

探偵とはどんな職業?

まず最も基本的ところですが、『探偵』とは具体的にどんな職業なのかご存知でしょうか?

探偵(たんてい)とは、他人の秘密をひそかに調査する行為、またはそれを仕事とする人の事である。 探偵業の法律制定により、探偵業務とは、人(法人又は個人)からの依頼を受けて、対価を受け取り、 面接による聞込み、尾行、張込み、その他これらに類する方法により、特定人の所在又は行動についての情報を収集し、 その結果を依頼者に報告するものと定義された。このため、一般的に小説などでの「推理」は探偵業務とならない。

出典 探偵 - Wikipedia

つまり、探偵とは依頼主からの依頼を受けて、他人を調査・情報を収集する職業という事になります。

また、探偵は探偵業法によって定められている範囲の調査であれば合法的に行えますが、これは『聞き込み』『尾行』『張込み』の3つに限られます。 つまり、探偵が日常的に行う調査の業務は『聞き込み』『尾行』『張込み』この3つと思っておけば間違いありません。

探偵事務所に届く依頼

次に探偵事務所へ届く依頼についてですが、テレビやドラマのように『ミステリアスな殺人事件の真相解明』や『密室殺人のトリックを暴く』、 『謎の組織の正体を暴いて壊滅させる』といった依頼は残念ながらほぼ(まったく)ありません。

ではどんな依頼が多いかというと、普通の探偵事務所であれば浮気調査が70%、人探しが20%、その他の依頼が10%といった感じです。 興信所は企業調査や信用調査が多くなりますので、浮気調査の比率は少し下がる傾向にありますが、それでも依頼の半分以上は浮気調査です。

つまり、探偵事務所の大半の業務は『浮気調査』という事になります。

探偵に必要な資格・ライセンス

アメリカで探偵として活動する為には、専門の学校に通ったり筆記試験や面談を行ってライセンスを取得する必要があり、 日本の探偵と比較してかなり高いハードルがあります。

これに対して日本で探偵事務所を営む為には公安委員会への届出が必要となりますが、 探偵事務所に所属する探偵(調査員)として活動する為に、国家資格や公的資格は特に必要ありません。 このため、特に資格などがなくても探偵事務所は誰でも就職できます。求人も普通にホームページや媒体で掲載されています。

また、アメリカではライセンスを所持していると ソーシャルセキュリティーナンバーのデータを照会をはじめ、 移住履歴や出生・死亡・結婚・離婚・資産・教育・犯罪歴といった事を調べることができ、州によっては拳銃の所持や携帯も許可されていますが、 日本の探偵にはこのような権限は与えられていません。

但し、調査員として探偵の業務を行う上で、自動車またはバイクの免許、運転技術は必須と思っておいた方が良いでしょう。

東名阪のような大都市では徒歩と公共交通機関で尾行する場合もありますが、基本的に尾行は自動車かバイクで行います。 この為、自動車かバイクのどちらかの免許を所持していないと、探偵の業務で最も大きなウェイトを占める『尾行』ができません。

また、単に免許を所持しているだけではなく、高い運転技術も必要です。

具体例を上げる事は難しいですが、例えば信号が変わるギリギリのところで交差点を通過したり、 法定速度の上限いっぱいの速度で一般道を走ったり、強引に車間に割り込んだり、逆に敢えて車間を空けて間に車を入れたり、といった感じです。

文章にすると『ただの荒い運転』に見えますが、このように車両をうまくコントロールする事で、対象者を見失わずに、対象者に発覚することなく尾行が行えるのです。 但しこういった運転スキルは探偵事務所に就職してからでもある程度は身に付きますので、『普通に車を運転できる』『車の運転に抵抗がない』くらいでも問題ないと思います。

探偵に必要な資質

探偵に就職する為に必要な資質とは?自動車またはバイクの免許と運転技術は必要ですが、粘り強さ・根気強さや体力も必要です!

先に書いた通り、自動車またはバイクの免許と運転技術はほぼ必須ですが、これ以外にも以下のような資質が無いと、 長く探偵の業務を行う事は難しいでしょう。

粘り強さ・根気強さ

『浮気調査の対象者がラブホテルに入った!』こんな時、入る瞬間の証拠映像はもちろん収集しますが、出る瞬間の証拠映像も必要となります。 また、映像証拠ばかりでなく、ラブホテルに何時間滞在したかを計測したり、第二対象者(浮気相手)の身元判明の為にも、ラブホテルを出るまで待つ必要があります。いわゆる『張込み』と呼ばれる調査です。

この張込みの時間は、ショートステイであっても2~3時間、宿泊の場合は7~8時間に及ぶことも。 もちろん突発的な事態に備えなければならない為、寝て待つ訳にもいきません。運よく車内で張り込みができる環境ならいいですが、 車を置く場所が無かったり、そういう状況ではないという場合は、外でひたすら集中力を維持しながら張り込む事に…

体力

探偵の業務はかなり激務です。

上記のような張り込みも大変ですが、徒歩尾行の場合は、一日で数万歩以上歩くという事も普通にあります。 対象者を失尾した場合は周辺を歩き回って(あるいは走り回って)という事もザラです。服の着替えや機材を持ったりという事もよくありますので、持ち歩くバックも決して軽くはありません。

この為、体力のない人が長く現場で探偵業務を行っていくのは難しいと言わざるを得ません。

不規則な生活への耐性

浮気調査で男性の不貞行為を調査する場合、大抵は『夜の行動調査』になります。 主婦・女性の対象者に対して不貞行為を行う場合は日中という事もありますが、おおよそ浮気調査の7割くらいは夜に調査活動をする事になるでしょう。 また、行動調査は金土日に行われる事も多い為、カレンダー通りに休めるという事はほとんどありません。

この為、ほとんどの探偵事務所の調査員はシフト制での勤務となり、土日や夜間の業務も頻繁にあると思っておいた方が良いでしょう。

但し、余程ブラックな探偵事務所でない限り、法定労働時間と法定休日は遵守されていますので、『丸一日連続で勤務』とか『休日が無い』といった事はないと思います。

度胸・図太さ

探偵の業務、特に浮気調査は綺麗に調査して成功するものではありません。 時として度胸や図太さ必要となります。

例えば、対象者がタクシーに乗って移動する兆候が見られた時、悠長にタクシーを待ったり列に並んだりしていてはたちまち対象者を逃してしまいます。 こんな時は『妻が急病で病院に搬送されたので、タクシーを譲って貰えませんか!?』といってタクシーを譲って貰うのです。

また、対象者と同じ飲食店に入っての証拠取得や、対象者と同じエレベータに同乗しての尾行は、 場数をこなしている事は勿論ですが、腹を決めて何食わぬ顔で接近する度胸が必要になります。

探偵の給料

探偵のお給料っていくらくらいかご存知ですか?

このように激務となる事が多い探偵ですが、実際の給料はいくらくらいなのでしょうか?

もちろん経験年数やスキル、探偵事務所の就業規則にもよりますが、私が知っている探偵事務所では新人~入社3年目くらいまでの新人探偵で年収で350~400万円前後、 現場の実務を任せられるベテラン探偵で400~500万円前後くらいが平均かと思います。(これは、残業手当や時間外手当等を含む年収です)

時間外の労働が多く、体力や神経を擦り減らす激務の割に、それほどお給料を貰っていない印象ですね…

但し、探偵としての経験やスキルを積み、独立して自分の探偵事務所を立ち上げればかなり収入は増えますし、 順調に依頼が集まるようになればある程度仕事を選べるようになりますので、 探偵は皆独立を目指して日々の業務に励んでいる印象です。

探偵の男女比

探偵の男女比はどのようになっているかご存知ですか? これも探偵事務所によってかなり変わってきますが、一般的な探偵事務所の探偵の男女比は男8:女2くらいです。 時間が不規則で体力や運転技術が求められる職業の為、男性が多いのも頷けますね。

男性が多いこの業界ですが、女性の探偵の力も不可欠です。 特に徒歩で尾行を行う場合は男女の探偵がペアになって尾行する事で、 バーやレストラン、ホテル街といった場所でも違和感なく尾行が行えますので、女性探偵の力は欠かせません。

但し女性で探偵を志す人はかなり少なく、どの探偵事務所でも女性探偵の採用や育成に苦労しているのが実情です。 こういった事から、どの探偵事務所でも女性の探偵は重宝される傾向にあり、無理な働き方を求められる事は減りつつあります。

探偵の離職率

探偵事務所に調査員として就職した人の離職率はかなり高く、私が知る探偵事務所の3年後離職率は平均すると70~80%くらいです。 (100人採用して3年後に20~30人残っているという感じです)

もちろんこれも探偵事務所によって様々です。

大手の探偵事務所であれば、調査員から内勤の面談担当やカウンセラーに配置転換する事もありますので、 探偵業務に限界を感じても退職に至らなくて済むケースもありますが、中小の探偵事務所であればこういった配置転換にも限界があり、離職率は高くなる傾向にあります。

実際の探偵の募集内容

実際の探偵(調査員)の募集内容は?大手を中心に各探偵事務所の応募内容、条件をまとめてみました!

では、実際にどういった待遇で探偵の募集が行われているか、大手の探偵事務所を例に見てみたいと思います。 (ここに記載された内容は、2018年5月時点の募集要項です。現時点での募集要項と異なる場合がありますのでご注意ください)

原一探偵事務所の募集要項

職種 探偵調査員
仕事内容 尾行・張り込みを中心とした調査全般
応募資格 ・普通免許または自動二輪免許
・30歳まで
・学歴不問
・基本的なPCスキル(Word)
勤務時間 業務都合、担当現場により変動あり
給与 260,000円+歩合+手当
休日
休暇
シフト制 月10日の休日有り。
(その他、年次有給・慶弔休暇)
原一探偵事務所の探偵採用ページはこちら

HAL探偵社の募集要項

職種 探偵調査員
勤務時間・休日 シフト制によるものとする。(ご相談には応じます)
応募資格 20歳以上の男女・普通自動車免許(自動二輪免許取得者優遇)
給与 月給制207,000円+役職手当+能力給+車両手当
(6か月以内の試用期間中は175,000円)
HAL探偵社の探偵採用ページはこちら

探偵MRの募集要項

職種 探偵調査員
仕事内容 尾行、張り込み、取材、その他調査に関わる業務全般
資格 18歳以上、要普通免許
学歴不問、性別不問、未経験者可、経験者優遇、能力・資格・経験等考慮
給与 月給23万円~75万円+歩合給+諸手当
待遇 ・雇用・労災・社保完備
・交通費全額支給
・有給休暇あり
・携帯電話貸与
・車両持込手当
・研修制度あり(研修期間1~3ヶ月)
・採用お祝い金あり
・引っ越し代補助(一都三県以外からの移住者のみ一部負担)
・住宅手当あり(一都三県以外からの移住者のみ一部負担)
休日 月7日のシフト制
・有給休暇あり
・年末年始あり
・夏季休暇あり
・慶弔休暇(結婚・忌引)あり
探偵MRの探偵採用ページはこちら

RCLの募集要項

職種 探偵調査員
業務内容 個人に関わる調査、尾行、張り込み、取材、その他調査に関わる業務
応募資格 男女不問
20歳から35歳まで
経験者優遇
未経験可
要普通免許
待遇 給与23万円~50万円 ※研修期間は日給1万円~1万5千円
昇給随時
賞与(業績に応じて)
交通費全額支給
各種社会保険完備
休日 月7日(シフト制)
有給休暇あり
年末年始・夏期休暇あり
研修制度あり
採用お祝い金あり
引越し代(一都三県以外から移住の方のみ一部負担)
住宅手当(一都三県以外から移住の方のみ)
RCLの探偵採用ページはこちら

結局のところ探偵に就職するってどうなのか…

探偵事務所の調査員(探偵)という職業は人によって捉え方は様々だと思いますが、私個人としてはとてもやりがいのある魅力的な職業だと思います。

浮気調査の案件によって現場や調査内容、調査のアプローチが全く異なりますので、『組織の歯車として働く』といった感覚はありません。 何より浮気調査には毎回違ったストーリーや結末があり、(不謹慎かも知れませんが)探求心や好奇心が刺激される『飽きない』職業です。

反面、時間が不規則だったり、ほとんどの場合がやり直しができない調査となる為、気力・体力・精神力が必要とされるなど、常に緊張感が要求される職業である事は否定できません。 若いうちは何とかなるかも知れませんが、歳を取ってから調査員として現場に出るのは厳しく、定年まで続けるのが難しい職業の一つです。

また、三大探偵業務の『聞き込み』『尾行』『張込み』は、つぶしがききにくい(他の職業に転用しづらい)スキルです。 この為、探偵としてのスキルがいくら高くても、他の業界や職種に転職した場合に有利に働くものはほとんどありません。

しかし、冒頭でも書いた通り、『探偵業を行う為には、国家資格や公的資格などの資格は必要ない』という事もあり、 最初は下積みとして探偵の業務を習得し、ゆくゆくは独立して自分で探偵事務所を立ち上げるという強い意志と目標があるのであれば、 是非とも目指してみて欲しいと思います!

最終更新日:2018/05/27

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